本年度は8.19~20にColloid Facilitated Transportation(コロイド促進型化学物質の輸送)をテーマにした企画(40人程度)を行いたいと考えています。詳細は追って連絡します。
土壌や水環境、さらにはそこにおける生命現象とコロイド界面科学は密接に関係していま す。しかし、それぞれの関連する課題を扱う研究者や大学院生は異なる部門や組織、団体、 学協会に所属するばかりにフランクな議論や意見交換をする機会があまり多くありません。そ こで、関連する課題に興味を持つ大学院生や若手研究者が集まり交流する場を作る一つの 試みとして、サマースクールを企画しました。学術的な基礎事項を中心にすえ、工学的実務や 生態系における応用との関連まで含め、学問的基盤のありかたや展開の方向、物理化学的 方法論などを様々な立場から議論するきっかけが作れればと考えています。
土・水・生命環境とコロイド界面現象 サマースクール2005 プログラム
19日 12時50分 開会 座長
鹿沼土充填カラム内のコロイド移動特性 足立泰久
筑波大学・生命環境科学研究科 山下祐司
土壌物理特性に与える土壌構造の影響-黒ボク土の誘電特性を例に- 足立泰久
九州沖縄農業研究センター 宮本輝仁
団粒構造を持つ黒ボク土の溶質分散について 藤巻晴行
岩手連大 徳本家康
休憩
地下水中の物質移行の新しいモデルについて 藤巻晴行
筑波大学・システム情報工学研究科 羽田野祐子
放射性廃棄物処分の安全評価における溶質移行現象と腐植物質の関与 足立泰久
日本原子力研究所 田中忠夫
休憩
HASイオン形成時におけるウランの挙動 稲田麻希
産業技術総合研究所 深部地質環境センター 鈴木正哉
グリムゼル岩盤試験場における亀裂中の核種およびコロイドの移行実験: 山下祐司
実験結果とモデル解析
核燃料サイクル開発機構 黒澤進 油井三和、
米サンディア国立研究所 Scott JAMES、
オハイオ州立大 茨木希、スイス放射性廃棄物管理共同組合 Russell ALEXANDER
土壌粘土鉱物によるCdとCuの脱吸着と荷電特性について 松波由紀美
福井県立大学生物資源学部 伊丹勝彦
マイカ表面の腐植物質の会合・凝集・吸着-走査プローブ顕微鏡観察 青木賢治
佐賀大学・理工学研究科 ○川崎伸夫 大石祐司、宮島徹
情報交換会
20日 9時
CEC・AECの測定に基づく黒ボク土中の溶質移動速度の予測
農業環境技術研究所 ○家田浩之 加藤英孝,
東京大学・農学生命科学研究科 塩沢昌
鉛直TDRプローブを使った土壌溶質輸送特性の測定 宮本輝仁
明治大学農学部 ○登尾浩助、岩手連大 徳本家康、向井田善朗
国頭マージのコロイド科学的特性 伊丹勝彦
筑波大学環境科学研究科 渡久地真希
休憩
単一微粒子計測法によるイオン種のODSシリカゲル細孔内物質移動過程と電解質
濃度との関係 日下 靖之
筑波大学・数理物質科学研究科 ○蛎崎 洋,中谷清治
Nitroxideプローブを用いた腐植物質の静電ポテンシャルの評価 蛎崎 洋
東京大学工学系研究科 斉藤拓巳
球状シリカの荷電・凝集特性 斉藤拓巳
岩手大学 小林幹佳
休憩
コロイド科学に関するEuropean Stuedent Conference 2005 に参加して
筑波大学・生命環境科学研究科 深澤智典
総合討論
筑波大学・生命環境科学研究科 足立泰久
12時半 閉会