カオリナイトフロック

コロイド分散系の中を光が通過するとコロイド粒子に照射された光が散乱され、チンダル現 象が生じるためコロイド分散系は濁って見える。また、散乱が生じた分、透過光の強度は入射 光に対し弱められる。この現象により、光の透過率や濁度が定義される。散乱光の強さは光 の波長、コロイドの大きさ、溶媒とコロイドの屈折率、コロイドの形、散乱角に依存するため、 散乱光をそれぞれの関数として解析すると、コロイドの大きさや密度、形状の情報が得られ る。このような解析手法を静的光散乱法という。一般に光の波長より小さいコロイド粒子を解 析する場合にはレイリーの散乱理論、光の波長と同程度の大きさのコロイド粒子を解析する 場合にはミーの散乱理論が用いられる。最近ではレイザーが適用され散乱による測定法は飛 躍的に進歩した。また、レイザー光は位相が揃っているので、コロイド粒子から発せられる散 乱光の経時変化を解析するとコロイド粒子の運動の状態を調べることができる。もし、コロイド 粒子がブラウン運動をしていれば散乱光の時間相関より、ブラウン運動の拡散係数を求める ことができ、その情報より、粒子の大きさが決定される。この解析手法を動的光散乱法(また は光子相関法)という